2日目の鍋は旨い

走る 停まる また走る いつか止まる

【2018年改正】池上線定期回送の考察

 ここでは2018年3月30日改正により設定された雪が谷大塚24時44分発五反田行の定期回送列車について述べる.

 

【2021年1月22日追記】2021年1月20日のダイヤ修正(?)で平日多摩川24時47分発の23運行243列車蒲田行が回送蒲田行へ変更となりましたが,前を走る同39分発の22運行243列車蒲田行は「最終蒲田」と案内されています

【2021年1月25日追記】定期普通列車としての五反田行最終である平日15運行242列車について,1運行244列車運転日における「最終五反田」の案内を確認しました.PTCの挙動は依然不明です.

 

 

 この列車は同改正により新設された五反田①番線留置の送り込みであり,上り雪が谷大塚行営業終前からの行先変更である.運行は平日1運行・休日3運行で,列車番号は営業雪が谷大塚行が242列車・回送が244列車となっている.

 ・・・というのは池上線ファンにとっては常識であると思うので,突っ込んだ話をする.まず1点目,なぜ回送なのか.これを回送ではなく営業とすれば蒲田発五反田行の終電車は6 分繰下がり,ダイヤ改正として大きなアピールとなる.しかしそれをできない理由がある.夜間作業である.現状五反田以外のターミナルでは蒲田②番線・多摩川⑤番線は夜間開放されており,何らかの作業が可能である.また夜間留置を行っている番線で作業を行いたい場合の留置変更先としても使用される.では現在両線が埋まっている五反田で何かしたい場合どうするかと言うと,この回送を大崎広小路②番線に留置させるのである.これにより夜間作業を行った後,始発前に大崎広小路から五反田まで回送列車を運転する.いくら目黒川を渡らないだけとは言え特定日に最終列車が大崎広小路止になるのは旅客案内上面倒であろう.こうした事情から延長区間は回送にしたと考えられる.補足までに,留置変更に伴う不定期回送列車は91運行として運転され,当日の1運行または3運行244列車は運休となる.

 2点目,なぜ列車番号が変わるのか.以前から他路線では営業後の回送・回送後の営業を行っており,どちらも原則列車番号の変更はしていない.従って池上線の回送も242列車として,留置変更日には雪が谷大塚から区間運休とすれば良いのではないか(91運行は不定期回送列車なので営業はできない).これに関しては未だ結論は出ていないが,気になるのは発車標の挙動である.蒲田~御嶽山の各駅では営業五反田行終車に対して「最終」と表示する一方,雪が谷大塚~大崎広小路では通常通りの表示となる.これは直後に(回送の)五反田行が控えており,行先別では最終とはならない為である.池上線・東急多摩川線では種別の挙動が他線と異なる為,全区間営業にするか回送にするかのどちらかしか選ぶことができないと考えるのが現段階では整合性が一番高い.なお91運行(大崎広小路行)運転時の営業最終は未確認である.これで最終表示が出ない場合,理論の立直しが必要となる.

 最後に3点目,運転士の行路表の話である.通常出庫列車にはそれを示すために運行番号欄に「5上出」のように「出」印が付与される.今回の回送列車は91運行への運行変更の都合上運行図表では242列車で入庫,2 分後に出庫し244列車と記載されている.しかし行路表を見ると「1上」「3上」と通常の乗務員交代同様の記述となっている.何故か.これは推測だが,行路表は乗務区で作成している為,検車区に引上げないので入出庫ではないと現場判断が下されたのだろう.

 

 以上,2018年改正における池上線定期回送列車の概観であった.